その5 「工事は終わるから大丈夫」

写真:左から、ヴォルテッラの議員さん。曽利監督、ヴォルテッラ市長。 私も右端に写っています。

ヴォルテッラ市

ヴォルテッラはトスカーナの中で少し外れにあり、フィレンツェからも車で1時間半と交通の便の不便さもあり、なかなか観光客が訪れにくい立地にあります。
しかしながら古代ローマより前のエトルリア人の文化遺産が残っていたり、錬金術の印のようなものが残っていたり、お城のような今でも現役の刑務所があったりとちょっとミステリアスな丘にある町です。アラバスターといった不思議な大理石のような透明な石もあります。

その町の美しさ、ミステリアスさ、そして若く映画にも理解のある市長と議員さんの協力もあり、数多く回った町の中から撮影場所に選ばれたのですが、撮影時はメインな道を封鎖し、小学校や中学校の子供達も裏門から帰宅してもらったりと本当に協力していただきました。

原作がイタリアでも大人気ですし、その実写版ということで、注目も高く、さらに主役の山田涼介さんが大変人気ということもあり、基本、「極秘撮影」だったのですが、下見の段階で、黒い髪のアジア人が15人くらいぞろぞろと歩いていたり、やたらと大きなドローンを飛ばしたりしているので、小さな村では噂にならないはずはありません。
6月の撮影の段階では地元の新聞にも取り上げられました。

ヴォルテッラ市でドローン撮影。村の老人達も興味津々。

撮影時は情報を聞きつけて遠くからわざわざ見学にきたファンもいましたが、混雑もなく、スムースでした。

そんなヴォルテッラ市ですが、一点だけヒヤヒヤしたことがありました!

洗礼堂の広場も撮影場所に入っていたのですが、1月の下見の段階で広場で工事が行われていました。
「撮影が行われれる6月には工事は終わっていますよね?」との質問に
「もちろん大丈夫」との返事ですが、3月の下見でもまだその工事は続いています。

イタリアの工事の進行の遅さを知っている私は、結構心配でした。
そして、案の定!
5月の下見でも終わりそうでない工事。
しかも、なんだか立派な銅像が設置されているではありませんか。
一時的な展示のわりにはすっごくしっかりと設置されています。

議員さんは「大丈夫」と言ってくれますが、、、。

おそるおそる撮影数日前に下見に行きますと、きれいになっていました!(ホッ)

約束を守るために、一旦、撮影のために工事を中断してきれいにしてくれました。
しかもなんと、ヴォルテッラ銀行の工事だったのですが、その費用はすべて銀行が負担をしてくれたのでした。
さすが!
工事の依頼主が銀行でホントよかったです。

予告編でけっこうこの広場でてきます!
またヴォルテッラの道も盛り上がったり、塔が倒れたりと大変なことになっています。
VFXってすごいですね。曽利監督率いる、制作会社のOXYBOT社すごいです。
去年の夏に訪れたのですが、昼間っから暗い部屋で大勢の技術スタッフがパソコンで作っていました。


 

今年の4月は、毎年行われるヴォルテッラアニメ祭りでハガレンの特別コスプレコンテストが行われ、レベルの高いコスプレイアーが登場していました!

これからも映画の撮影地としてますます人気が出てくるであろうヴォルテッラ。
ちょっと足を伸ばして行ってみる価値ありです。

私のほうでもプライベートツアー受け付けています。
ご連絡お待ちしております。

 



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