その2「曽利監督からのまさかの指示」

裏方の大変だった思い出もたくさんありますが、面白い経験もさせていただきました。

ハガレン兄弟のお母さんが亡くなる冒頭のお葬式のシーンですが、私もエキストラとして参加させていただきました。衣装さんに用意していただいた喪服を着て、髪もヘアメイクさんにまとめてもらい、アンティークな帽子や、黒い傘も持ち、ハンカチまであったと思います。アルとエドの親戚のおばさんみたいな感じでしょうか。

お墓はオルチャ渓谷の畑の中で行われたのですが、もともと粘土質な上、前日に雨も降っていたため、撮影セットを運ぶのに皆ゴム長靴を履いて大変でした。

撮影直前に黒いヒールのある靴に履き替えたのですが、ヒールが土に少しずつ沈んでいくのです、、、。しかも斜面で、まっすぐ立っているのも大変でした。

さて、太陽の光が出たところで、撮影開始!

「はい、アクショーン」

メインはもちろん、子役のエドとアル。私も一応なるべく悲しい顔を演じていました。
でも背中とかがチラッと映るくらいかな、、、と思って、立っていたら、いきなり監督さんから

「山川さん泣いて」

とまさかの指示が。

「えっ?」

と私は必死で目を開けて涙を出そうとしますが、そううまく泣けるわけありません。

後から思えば、ハンカチで目を吹くとか、鼻をすするとかすればよかったのですね。
すみません。

いや、女優さんって大変だな、、、と思った瞬間でした。
ちょい役でもセリフとかあるとプロの人にお願いするのもよくわかりました。

映画って本当に多くのスタッフがいて、80人近くの人が見守っている中でアクションするんです。そのプレッシャーの中自然に演じきるのってやはりすごいです。

私のお葬式の参列シーン。カットされているでしょうね。
でもチラッと映っているかもしれません。(ちょっと期待)
観た人、教えてください。

 

その3へ続く。



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